
ArchiX(アーキエックス)を利用することで建築の未来がどう変わるのかをユーザーと語る本企画。今回は、ヨーロッパの建築様式を取り入れた高級注文住宅やリノベーションを手掛けるトップメゾン株式会社の中澤勇さんに、導入の経緯や「提案スピード」の変化についてお話を伺いました。
| 会社名 | トップメゾン株式会社 |
|---|---|
| URL | https://www.topmaison.com/ |
| 担当者名 | 大阪支店 チーフプランナー 中澤 勇 様 |
平面図だけではお客様が空間や立体をイメージしづらく、認識にギャップがあった。
装飾が多い内観パースのCAD作成や、イメージに近い画像を探す作業に多くの時間を要していた。
初期提案資料の作成時間が体感1/3に短縮。手書きスケッチからも高精度なパースを作成可能に。
職人や協力業者とも視覚的なイメージを共有でき、施工品質の維持・向上に貢献。
――まず、ArchiXを知ったきっかけと導入の経緯についてお聞かせください。
中澤様: 実は当初、AIソフトを探していたわけではなく、パースを安く具体的に描いてくれる「外注業者」を探していたんです。不動産会社とのやり取りの中で紹介されたのがArchXだったのですが、最初はパース制作会社だと思っていました(笑)。
デモで、私がリフォーム案件のために手書きで描いた室内スケッチを読み込ませてみたところ、想像以上に「良いパース」が出てきたんです。これなら使えるかもしれない、と感じました。完成されたソフトというよりは、これから開発が進んでいく段階だと感じたので、その将来性への期待も込めて導入を決めました。
――導入以前は、どのような業務課題をお持ちでしたか?
中澤様: 一番の課題は、お客様の「立体認識能力」とのギャップです。我々は平面図から空間をイメージできますが、お客様にはそれが難しいと感じています。
特に当社が得意とするヨーロピアンスタイルの輸入住宅は、モールディング(ロココ様式に見られる、繊細な曲線装飾をもつ壁面)などの装飾要素が多いため、CADでこれらを一つひとつ入力してパースを作るのは非常に手間がかかります。以前は、画像検索サイト等で探した近いイメージ写真を添付して説明していましたが、その画像探し自体にも多くの時間を割いていました。
――実際に導入されて、業務にはどのような変化がありましたか?
中澤様: 初期提案のプレゼンテーションを作成するのにかかる時間は、体感として1/3くらいには短縮されたと感じています。
CADで細部まで作り込まなくても、シンプルな「箱」のパースや手書きスケッチをベースに、ArchiXが写真のようなイメージに仕上げてくれるので非常に助かっています。もちろんAIとの対話(プロンプト入力や修正)に回数を要することもありますが、それでもトータルで見れば大幅な効率化に繋がっています。
――今後の活用展望や、ArchiXへの期待をお聞かせください。
中澤様: 今後は、お客様との打ち合わせの場で、リアルタイムに要望を反映させる「対話型」のツールとしても使えると嬉しいですね。まだ部分的な修正を含め、期待する結果を一発で出す安定性には課題を感じるので、何度か事前に試す必要がありますが、「ここをこう変えたい」というリクエストに対して、その場で納得いただけるイメージを提示できれば、コミュニケーションの深度や速さも増すはずです。
そうすれば、お客様とだけでなく、社内や職人さんとのイメージ共有にも役立ちますよね。「仕上がりはこんな感じ」というビジュアルを一枚見せるだけで、目指すべきゴールが共有できる。これは施工品質を保つ上でも強力な武器になると感じています。
トップメゾン株式会社様は、本物の素材とデザインにこだわった「高級注文住宅・輸入住宅」を専門とする建築会社です。フランスやスペインなどヨーロッパの伝統的な建築様式を取り入れ、現地から建材を直輸入することで、本格的なデザインとコストパフォーマンスを両立。新築のみならず、リノベーションや土地活用、医療・商業施設の建築まで幅広く手掛けられています。
所在地:愛知県碧南市(本社)、東京、名古屋、大阪
設立:2000年
事業内容:高級注文住宅(輸入住宅)、リノベーション、土地活用、建築工事業
HP:https://www.topmaison.com/